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可憐な女将は第一線の営業マン

 高台にある美春閣に足を踏み入れると、ロビーの向こうに広がる日本庭園が目に映る。この美しい庭はスタッフたちだけで手入れされており、それが女将・泉水さんの自慢だ。  その泉水さん、元は兵庫県のホテルで営業として働いていた。縁あってこちらに嫁いできたが、女将となった今でも全国を飛び回り、ブログやツイッターも駆使しながら、営業活動に勤しんでいる。見た目は可憐だが、最前線で活躍する営業マンなのだ。


DATA
ゆのごう美春閣(びしゅんかく)
岡山県美作市中山奥湯郷 
TEL.0868-72-8111
一泊/11,800円〜
(お一人様、二食付き)
日帰り入浴/大人1,000円、子ども500円(15:00〜21:00)※貸し切りは15:00〜21:00、1回(45分間)3,150円
泉質/塩化物泉
www.yunogo.bonvoyage.co.jp

外観




  湯郷温泉 ゆのごう美春閣 女将 永山泉水 さん

・年齢を教えてください。

34歳です。

・見えないですね。26歳くらいかと思ってました。

ありがとうございます。26歳というのをメモしておこっと(笑)。

・女将さんになられたきっかけは、やはりご主人様とのご結婚されてですか。

そうですね。

・ご主人様と出会われたきっかけは。

私がもともとホテルで働いていたんですね。

・こちらのですか。

いえ、別の。全く別の県外の。このホテル旅館業界というのは、旅行業者様の総会があったり、
旅行業者様ごとに経営戦略委員会とか販促員会とか、そういう委員会を設けて、
皆でどうやって売り上げを上げるかっていう会議をするんですよ。
私は、前職場の社長の代理でその会議にずっと参加させていただいて、
そこで名刺交換したのが始まりです。

・ご主人様との。

はい。

・秘書のようなことをされていたんですか、その前は。

いえ、完全に営業マンです。どちらかと言うと、支配人的な仕事って言ったらいいのかな。

・それでご主人様と知り合われて、もうぜひ来てくれということですか。

その時はそうでもなかったと思うんですけど、ご縁があったみたいで、
その後この美春閣の社員旅行で、私が勤めていたホテルに昼食で立ち寄られたんですね。

・それで顔見知りの方がいらっしゃると。

そうですね。
私も営業マンだったので、美春閣といったらこの前、名刺交換をした人だなと思って、
すぐにありがとうございましたってメール送って、それから仲良くな って。
その社員旅行に、下電バスで来てたんですね。 下電バスで帰る時に、社長がポロっと
「あんな娘がうちにいたらいいな」みたいなことを言ったらしいんですよ。

そうしたら社員の方が盛り上がってしまって (笑)。 社長の嫁候補みたいに言われてたみたいで(笑)。で、当時のここの総支配人が、その後何度も私の勤めていたホテルに足を運んで、
会いに来てくれて いたみたいですね(笑)。
私はあいにく営業によく出ていたので、ほとんど会えていないんです けど(笑)。
何しに来られているんだろうか、ぐらいにしか思ってなくて、来られ ても社長の話じゃなくて、
本当に世間話しかして帰らないんですね(笑)。

・よくわからない感じで(笑)

全然何の目的で来られているのか分からなくて、 当時私は兵庫県の北部の方に住んでたんで、
人口の少ない所に、 営業熱心によく来られる方だなぁと思って(笑)。
何で来られたんだろうと思っていたんですが。
ぜひ嫁に、そう言いたかったみたいなんですけど(笑)。
どうも喋っていると話がそれて行ってたみたいで、
お互い営業マンなので、営業の話で盛り上がってしまってました(笑)。

・仕事の話しかしない(笑)。

そうそう(笑)。

・そういうことだったんですね。

で、こちらに来る前にいたホテルが、経営状態が厳しかったんですね。
競売とかにもかけていたんで、次のオーナーにきっちり渡せるか、
経営を軌道に乗せることができるまで、お嫁に行きませんと言ってい たんですね。
だけどいつかは一緒になりましょうと言っていたんですけど、
その約束をした一カ月後に台風23号で被災して。 この岡山でもかなり被害が出たそうですけど。
県南の方では水没した り。

・10年位前ですかね。

2004年ですね。丹後の方でバスの上から老人会のおじいちゃんたちが、
救助を待っているような映像が流れていたようなところに、あの辺にいたんですよ。
で、勤めていたホテルが水没しちゃいまして。

・そんなことになったんですか。

もちろん大きいホテルだったんで、避難して来られた方も受け入れは していたんですけど、
1階に、大きいバンケットホール、厨房器具、 防災施設が全部詰まっていたホテルだったんですね。 それがもう全部水没してしまったので、前のホテルオーナーと、 こりゃもう再生できないね、
って言ってこっちに来ました。

・そうだったんですね。でもすごく劇的な展開ですね(笑)。

ねぇ、びっくりしますよね(笑)。

・もうちょっと時間がかかると思われていたんですよね、ご結婚まで。

ええ、もう2、3年は絶対かかると思ってたんですよ。

・台風が原因で。やっぱりご縁があったってことですよね。

そうかもしれないですね(笑)。

では、2004年というと女将さんになられてから7年。

はい。そうですね。

・女将さんになっていなかったら、ホテルのお仕事を続けたいと思われてましたか。

そうですね。私の夢が、ホテルの総支配人だったんで。

・今でも遠からず、という感じですよね。

うーん。そうですね、
当時は、それこそ女将さんの仕事って テレビで見る位しか知らなかったので。
女将さんの友達なんか いないじゃないですか、普通の人は。

・そうですね。なかなかいないですよね。

テレビで見てて、お宿で、朝から晩までお客様のことだけを見て、
館内だけにいる、イメージだったので、
外に出るのが大好きな私にと っては 実は私が一番なりたくなかったのが女将さんだったんです。

・ホテルとか旅館の中でも、なりたくないポジションといったら女将さんだったと。

なりたくない職業というか。

・それは今までずっと外で営業ですものね。

ええ。営業とかマネージメントとか、そっちの方が面白いなと感じ始 めていたので、
周囲の方にも旅館には嫁には行かないと言い切ってい ました。

・なぜかこういう風に(笑)。

そうですね。結婚する時に、やっぱり「女将」というのがネックにな っていたので、
当社の社長に話をしたところ、 「自分なりの女将像を作り上げていったらいいんじゃない」って。

・自由にやったら、と。

ええ。そういうタイプなんですね。
破天荒と言ったら良いのか、 自分が最初に色んなものを築き上げていったらいいじゃないの、
って いうような 考え方をしていたので、
この人とだったら今後も人生を面白く生きて 行けるのかなと思って。

・そうですよね。女将さんがマネージメントを別にやったっていいわ けですよね。 社長がOKであれば。

ええ。そうなんですよね。で、女将になってからは全国の旅館の女将 さん達と仲良くなって、
やはりテレビドラマの女将さんは居ないなと思いましたね。

・やっぱりイメージで作られている。

そう。イメージで作られていて、
例えば若女将が仲居さんにいじめられるストーリーよくあると思うの ですが、
ありえないと思うんですよ。

・そうなんですね。

ありえないと思いますし、私もよくお客様から聞かれますけど、
いじめられた記憶は全く無いですし、私はちょっと疎いのかもしれま せんね、
とお答えしています(笑)

・じゃあ皆さん仲良く和気あいあいと。

そうですね。逆に経営者側の立場から指導することはあっても、
逆はおそらく普通はないんじゃないかと思うんですけどね。

・普通の会社で考えると、やっぱりそうなりますよね。

そうですよね。女将という部分を表に出していても、
実は企業的には社長さんという方もたくさんおられますし、
女性だけでやっているところもありますし。


・では女将さんになりたくなかったわけですが、なって一番嬉しかっ たことは。

嬉しかったこと。なんだろう。

・意外といいな、みたいな感じのことでも。

うーん。枠に囚われないというのと、最初はやはりお客様に、
女将さんは旅館にいて当たり前だと思われがちなのですが、最近は、
ツイッターやブログやフェイスブックとか 情報発信できるツールが色々あるじゃないですか。
そんなのをよくご 覧い頂いたり、
こういった取材で、非常に上手に私の事を書いてくださるんですよね(笑)。 私のありのままを。
本当に、話をしたことをきっちり、というか 〝営業マン女将〟とか〝広報女将〟とか、
全国をかけまわっているから会えたらラッキー、 みたいに書いてくださるんですよ。
私もそれをブログで発信し続けていて、 たまにふらっと会社にいたりすると、
女将さんに会えてラッキーと、 今日はおられたのねとか、忙しそうだから体壊さないでねとか、
応援 しているから頑張ってね、とお声掛け頂いたり、
何かそういう時嬉しいなと思いますね。

・ツイッターもやってるんですね。

はい。ツイッターもフェイスブックもブログもやっています。 湯郷温泉女将の会のありますよ。

・そうなんですか。

はい。ひとつの女将の会の活動を上げようと思ったら、合計何個ぐら いアップしているだろう。
バラバラにカウントしたら合計10個超えると思います。

・すごいですね。お忙しいのによくできてますね。

移動が多い、出張が多いっていう話をさせていただいたじゃないです か。
だからほとんど全部携帯でアップさせているんですよね。

・やっぱりそうなりますよね。

ええ。こうやって携帯をさわっている事が多いですね。

・月に何日くらい、こちらの方にいらっしゃいますか。

それでも岡山県内にいる時は、だいたいこちら(美春閣)に顔を出すよ うにしているんですよ。
下電ホテルの方は会議があったりしないと行かないので、受け入れが ないと、
月に3回行ったらいい方だと思うんですけど、
こちら(美春閣)の方に は 週に2、3回は来ていると思います。
だいたい週末は、何のイベント も会合も少ないので こちらの方ですね。
ただ県の観光連盟からの依頼で、イベントなんか があるのは だいたい土日が多いので、
そういった時は、県内のどこかにいてるこ とが多いですね

・接客哲学のようなものがあれば教えてください。

特には考えてないですけど、いつもスタッフに伝えているのは「元 気」。
お客様が元気が出る旅館にしようと。どれだけサービスを充実させたり、
例えば「おもてなし」という言葉で語って教えても、
やはり日本一の 旅館には勝てないじゃないですか。
日本一のおもてなし旅館、海外にも進出している旅館には勝てないで すけど、
もしかしたら元気いっぱいの接客をすることでは日本一になれるかも しれないと思いまして。
9年前に開業した当時から、当社社長がスタッフに伝えて来た、
日本 一の旅館になろうという目標があるんですよ。 その日本一は、何の日本一って言ったら、
スタッフがそれぞれが考え てやりなさい というのが当社の社長の方針なんですね。
会社からそこまでは言いません。 みんなが日本一だと思う旅館にしなさいと言うことなので、
私はやはり元気が一番だろうと思いますので。

・それはスタッフの方にも、言葉に発しなくても伝わっている?

言葉に発しているかもしれません(笑)。元気がなかったら元気がない よって。

・じゃあ皆さんで共有してらっしゃるんですね。

そうですね。

・こちらの旅館の自慢を教えてください。

いっぱいあり過ぎて何を言おうかな(笑)。

・庭もすごくいいですよね。

そうですね。庭はやはりロビー入って来られたら目立つので、
皆さん綺麗な庭園だねって言ってくださるんですよ。
私の中で自慢のひとつとしては、綺麗な庭園という簡単な言葉ではなくて、
この庭園は当社のスタッフの手作りというところなんです。

・庭師じゃないんですか。

庭師は一切入れてないんですよ。私からすると、実はそこが一番の自 慢なんですね。
スタッフが手入れしてくれている庭が、
お客様にすごく綺麗な庭園ね って言われるのが とても嬉しいんですね。
そう言われると嬉しくなって、
あの看板(指さしながら)やあずまやも、全部スタッフが作ったんです よ。とお話しています。

・すごいですね。

あの看板も、やはり庭が綺麗だとおっしゃっていただいて、
皆さん写真をここで撮ってくださるんですよね。
でもこの庭がどこの庭なのか分からないじゃないですか。 だから写真撮影してくれるんだったら、やっぱりどこかに「美春閣」 と書いておきたいよね、って言ったら作ってくれて。
最大の落とし穴は、無計画に作っちゃったもので、
だいたい写真撮られるのって皆様チェックアウト時間なんですね。
あそこをバックにこっちを向いて撮ると逆光なんです(笑)。

・その時間だと。

3キロカメラだと大丈夫なんですけど、
そんなハイテクなカメラを持って来られる方も少ないので 逆光になるんですよ(笑)。


・でもスタッフでそこまで全部やられるんですよね。しかもこれだけの広さの庭を。

ねぇ、ありがたいですよね。ツツジとか咲いたら嬉しいですし。
プロから見たらちょっとここが、というところがあるかもしれないで すけど、
それでも私からすると、皆で手入れしてくれている自慢の庭です。

・いままでの話の流れからすると変な質問なんですが、
  女将さんらしい特技というのはありますか。

特技ですか?

・例えばイメージからすると三味線を弾いたりとか、そういう一般的なイメージがあって、お茶を習ったりとか生け花を習ったりとか、そういうことは、やっぱり女将さんを目指していた訳ではないので、どうですか。

そうですね。残念ながら全くないって言った方がいいかもしれない (笑)。
逆に、えーって言われるような、例えば、私がずっと剣道をやってい たので、
いまでも毎日素振りをやっているんです(笑)。

・素振り(笑)。

木刀とかじゃなくて、素振り用の太い木刀をベッドの横に置いてます (笑)。

・ベッドの横に(笑)!

ベッドの横に(笑)。ベッドの上であぐらかいて、ずっと素振りしてい るんですよ(爆笑)。

・それは何か壮絶な(笑)。

そうそう(笑)。だんだん気分も爽快になりまして(笑)。

・元気出そうですね、本当に(笑)。

それを皆スタッフとかも知ってますんで、女将に逆らうと木刀で殴ら れるって(笑)。
女将、車に木刀積んでいたら銃刀法違反になりますよとか(笑)。

・そうなんですね、剣道されていたんですね。

そうなんです。全日本も2回行きました。

・すごい!もう本格的ですね。

そうですね。なのでおそらくご存知の方も多いと思うんですけど、
この辺りが宮本武蔵の生誕地で、大河ドラマをやっていた時に寸劇をされていたじゃないですか。
私が来るちょっと前だと思うんですけど。その名残で今も依頼があったりするんですけども、
私が小次郎役をやることがあるんですよ(笑)。

・本当ですか(笑)。

本当です、はい(笑)。みんなに「刀よく抜けるね」と言われるんですけど、
普通に抜けちゃうんですよね(笑)。いつも相方をする方が、当時の武 蔵役の方で、
名古屋の方の業者様からは、
「面白いから、大きい団体入れるから、 あのコンビで寸劇をやって欲しい」と 言われて、
その相方の人をお呼びして一緒に寸劇を披露することもあ るんです。

・素晴らしいですね。毎晩素振りを日課にして、寸劇もやりという感 じですか。

寸劇はたまにですけどね。前回やったのが6月頃だったですね。
その相方の方が市の観光課におられた頃は、いつでもボランティアで 行きますからね、
と仕事として来ていただいてたんですけど、やはり部署が換わると そうも行かなくて、
業者様側から依頼がないと呼べないんですね。
なので、業者様側の方でも覚えておられる方は、ぜひぜひって言われ るんですけどね。

私4月が誕生日なんですけど、
4月の誕生日に合わせて下電ホテルの営業本部長が、模擬刀をくれました(笑)。

・誕生日のプレゼントに(笑)。

はい(笑)。「これやったら素振りしやすいと思いますよ」って(笑)。
坂本龍馬って書いてありましたけど(笑)。

・嬉しかったですか(笑)。

はい(笑)。箱に入ってたんですけど、もらった瞬間にそれが何なのか分かりました(笑)。
この長さとこの重さは!(爆笑) 。


・元々営業マンですし、剣道といい、やはり体育会系なんですね。

おもいっきり体育会系なんでね(笑)。

・学生時代は剣道一本ですか。

はい。

・なかなかお休みはないと思うのですが、プライベートで遊びに行っ たりしますか。

ないですね。ただ年に一度、社長と休みを合わせて、
視察も兼ねて海外に行ったりするんですね。
それぐらいで、あとは全部仕事が絡んじゃっているかな。

・完全にプライベートというのはなかなか難しいんですね。

そうですね。

・湯郷の見どころや、「私だけが知っているお気に入りスポット」などがありましたら教えてください。穴場だったり、ここが好きとか、ここで気分転換できる、みたいな所があれば。

場所じゃなくてもいいですか。

・はい。

二つ言いますね。まず一つが、場所なんですけど、「大山展望台」ってご存知ですか?
雲海が見えるところ。
ここからだと車で5分から10分くらいで着いちゃうところにあるんですけど。
そこが雲海が綺麗だっていうのを、観光案内所の事務局長が、
一緒に営業行っているときに仰ってたので、本当かなと思って普通の 時間に行ってみたんですよ。
私、雲海が朝しか見えないっていうのを考えてなくて、雲海は見えな かったんですが(笑)。
でもすごく静かで、鳥の声しか聞こえなくて。
私は車がすごく好きなんですね、車の中で昼寝するのも好きなんですよ(笑)。
で、よく眠れる場所だなと(笑)。

・(笑)。静かで?

はい。眠ってたら地元の方に起こされました(笑)。 大丈夫かって。窓をコンコンコンとされて。

・死んでると思われた(笑)。

そうそう(笑)。びっくりしたーって起きるんですけど(笑)。
そこが好きな場所かな、というのと。景色もすごく綺麗なんですけど、
何と言っても空が近くて、鳥の声や虫の声が綺麗に聞こえるんですね。

・これで人が増えちゃうかもしれないですね(笑)。

そこが好きなのと、あともう一つは湯郷の場所ではなくて、人ですね。 人が好き。
今回のなでしこジャパンの関係で、ものすごく町が盛り上がったじゃないですか。
でも自治会の有志の方達がね、それを全然儲けに繋げようとかという意味ではなくて、
「なでしこキャンドル」というのを作ってくださっているんですよ。

・なでしこキャンドル。

何個ぐらいキャンドルを並べて「なでしこジャパン」って文字を作っているんですかと聞くと、
720個。 3、4人だけで並べて、毎日火を点けて。

・すごいですね。

ねぇ、すごいじゃないですか。自分達で発想して作って、「作ったから泉水ちゃん見に来て」って。
ブログアップしていいですかって聞くと、どんどんアップしてって、やってくださるんですよ。

本当に湯郷が好きで、
湯郷ベルを応援したくって、 それで町に皆が来てくれるのが嬉しくてしかたないっておっしゃって、
本当に、そのキャンドルに火を点けているメンバーを見たら、
観光客相手に商売している人がいるわけでもないですし。

・じゃあ自然発生的に。

そうなんです。本当に温かい町だなと思ってて、
私も手伝いに行かなきゃと思ってても仕事上行けないことも多いじゃないですか。
たまにふらっと寄って、写真撮って帰るだけでも 「よう来てくれたな~」と言ってくださって、
普通手伝ってよとか言 うじゃないですか。 でもそんなの全然なく、忙しいでしょって、
宣伝してくれるだけでいいからって、すごいなぁと。

・何か心が洗われますね。

ねぇ。私は大阪から来ているので、余計にそういう繋がりがないとい うか。

・温かい人柄なんですかね。

そうですね。自分たちが一生懸命やって、
来られる人たちが喜んでくれたらそれでいいんだ、というのが。

・何も求めない。

何と素晴しいホスピタリティと思いながら。

・町全体がそう?

全体かどうか分からないけど、私が感じる、
私が中に住んでおられる 方からすると 違うのかもしれないけど、
湯郷で客商売をさせて頂いている者からするとすごく思いますね。

 

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